オバマ米大統領就任演説で誤訳

2013年1月24日訂正報道一覧メディア:ジャンル:,

読売新聞2013年1月24日付朝刊6面

【読売】 2013/1/23朝刊8面「オバマ米大統領就任演説全文」
(訂正事項) 演説の訳文

読売新聞は、原報道でオバマ米大統領就任演説の訳で「かつての米兵は、~立ち向かうことが出来た。だが米国民は~」としたのは「かつての米兵が、~立ち向かうことが出来なかったように、米国民は~」の誤りだったとする訂正記事を掲載した。

原報道は、2013年1月21日のオバマ米大統領の2期目の就任演説全文の英語原文と日本語訳を掲載した記事で、訂正があったのは次の箇所。

(原文)

But we have always understood that when times change, so must we; that fidelity to our founding principles requires new responses to new challenges; that preserving our individual freedoms ultimately requires collective action.  For the American people can no more meet the demands of today’s world by acting alone than American soldiers could have met the forces of fascism or communism with muskets and militias.  No single person can train all the math and science teachers we’ll need to equip our children for the future, or build the roads and networks and research labs that will bring new jobs and businesses to our shores.  Now, more than ever, we must do these things together, as one nation and one people.

(訳)

だが我々は、時代が変われば我々もそうしなければいけないことをいつも理解してきた。建国の精神に忠実であるには、新たな試練に新たな対応を取る必要がある。個人の自由を守るには、結束して行動することが最後には必要となる。かつての米兵は、小銃を携え、民兵とともにファシズムや共産主義に立ち向かうことが出来た。だが米国民はもはや、単独で行動していては、今日の世界の要求に応えることはできない。一人の人間が、子供たちの将来への備えに必要な、数学、理科の教師全員を育成することはできない。あるいは、国内に新たな雇用や事業をもたらす道路や通信網、研究所を建設することもできない。今やこれまで以上に、我々が共に、こうしたことに取り組むことが求められる。一つの国家、国民としてだ。

訂正記事は、上記赤字の訳文を「かつての米兵が、小銃を携え、民兵とともにファシズムや共産主義に立ち向かうことが出来なかったように、米国民はもはや、単独で行動していては、今日の世界の要求に応えることはできない。」に訂正している。

なお、朝日新聞は電子版の1月23日付記事で、演説全文を掲載している(紙面には演説要旨を掲載)。朝日新聞電子版では、読売が訂正した上記一文部分について「米国人だけで今日の世界の求めに応えることはできないのは、銃と民兵でファシズムや共産主義と対峙(たいじ)できなかったことと同じです。」と訳出している。

<参考>
オバマ米大統領就任演説(Inaugural Address by President Barack Obama)(アメリカ合衆国・ホワイトハウス2013/1/21)

(2012/1/25掲載)