STAP論文「撤回要請」 理研としては未定

2014年3月14日注意報一覧メディア:, , , ジャンル:テーマ:

▼STAP細胞論文について、理研が著者に撤回を勧告する方針を決めたかのように毎日新聞などが報道。しかし、撤回要請は竹市CDBセンター長の個人の判断として行われたもので、理研としては研究不正が認定された後になるとしている。(追記あり)

【毎日】 2014/3/14朝刊1面「STAP細胞 論文撤回要請へ 執筆者に きょう中間報告」
【共同】 2014/3/14「理研、論文取り下げ勧告へ STAP細胞、成果白紙も 14日中間報告」
【産経】 2014/3/14MSN産経ニュース「STAP細胞論文、理研、取り下げ勧告へ 成果白紙も 14日に中間報告」
【読売】 2014/3/14夕刊1面トップ「STAP細胞 理研が論文撤回要請 所属9人に 午後に中間報告」

《注意報1》2014/3/14 22:40

《追記》2014/3/17 12:40 ※記者会見文字起こしを追加。

《追記》2014/4/1 22:00

《追記》2014/5/9 12:00 (5月8日付で正式な取下げ勧告が行われました)


【追記】5月8日、理化学研究所が小保方晴子氏に対し、STAP細胞に関するネイチャー投稿論文の取下げ勧告を行ったと発表しました。取下げ勧告は、研究論文の疑義に関する調査結果及び小保方氏の不服申立てに関する審査結果を踏まえたもので、勧告日は「本日」(5月8日)と明記されています。(理研ホームページの発表文

【特集】STAP論文報道の検証

《注意報1》2014/3/14 22:40

不正疑惑が持ち上がっているSTAP細胞の論文について、毎日新聞や共同通信などが3月14日、理化学研究所が小保方晴子氏ら著者に論文の撤回を求める方針を決めたと報じた。しかし、同日の記者会見で、撤回の要請は発生・再生科学総合研究センター(CDB)の竹市雅俊センター長が個人の判断で行ったもので、理研としての対応ではないことが明らかになっている。

共同通信は14日、「理化学研究所は13日、STAP細胞の作製を報告した論文で不適切な図が使われたとする指摘に対し、論文の取り下げを著者の小保方晴子研究ユニットリーダーらに勧告することを決めた」と報じた。毎日新聞も同日朝刊1面トップで「理化学研究所は13日、日米の研究チームに対し、論文の撤回を求める方針を固めた」と報道。読売新聞も同日夕刊1面トップで、理研が所属の著者9人全員に「論文の撤回に同意するよう要請している」と伝えた。

一方、理研は14日午後、研究論文の疑惑の調査の中間報告のため記者会見を開催。その際、CDBセンター長の竹市氏が小保方氏ら著者に撤回を求めたことを明らかにした上で、「理研として撤回を求めたわけではなく、個人的見解として撤回をすすめた」と説明した。竹市氏が発表したコメント文書にも「本論文を速やかに撤回し研究をやり直すことが最も重要であると私は判断し、論文撤回 を著者に勧めました」と書かれている。川合眞紀理事も、理研としての撤回勧告について「不正があったと認めた段階でのアクションになる」と答え、現時点では決まっていないことを示唆した。

理研はこの会見で、STAP細胞論文の疑惑6点のうち2点について「研究不正は認められなかった」とし、残り4点は引き続き調査中だとする中間報告を発表している。

(日本報道検証機構は14日の理研の記者会見を取材しました。会見の映像資料の公開を予定しています。)

STAP細胞:理研、論文撤回要請へ…14日、中間報告(毎日新聞 2014/3/14 03:11)

 新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」(刺激惹起性多能性獲得細胞)の作製成功を発表した英科学誌ネイチャーの論文に数多くの疑問点が指摘されている問題で、理化学研究所は13日、日米の研究チームに対し、論文の撤回を求める方針を固めた。14日に理研が記者会見し、調査委員会とともに中間報告について説明する。(以下、略)

理研、論文取り下げ勧告へ STAP細胞、成果白紙も 14日中間報告 (共同通信 2014/3/14 06:25)

STAP細胞論文、理研、取り下げ勧告へ 成果白紙も 14日に中間報告 (MSN産経ニュース 2014/3/14 07:23)※原稿は共同通信と同一

MSN産経ニュース2014年3月14日付(原稿は共同通信)

MSN産経ニュース2014年3月14日付

□STAP細胞 理研が論文撤回要請 所属9人に 午後に中間報告 (読売新聞 2014/3/14)

読売新聞2014年3月14日付夕刊1面トップ

読売新聞2014年3月14日付夕刊1面トップ


理化学研究所 STAP論文の調査中間報告 記者会見(2014年3月14日) ※日本報道検証機構提供動画「質疑応答編②」(1:11:30~)参照

Q.竹市先生が各著者に勧告されたということですけれども、撤回を勧めたということですけれども、それは理研として勧めたいうことにはならない?
A(竹市).理研として勧めたということではありません、科学者として、センター長として勧めました。
Q.先日の会見で、撤回の勧告も視野に検討しているというお話、まあ今日もそういうコメントがあったと思いますが、理研として勧告を決めるというのはどういう段階になりますか。
A(川合).それは私のほうからお答えします。それは調査委員会の結果、不正があると明確に判断された、それからのアクションであります。
Q.現時点ではまだそういう段階にないと 。
A(川合).はい、規則に則った判断としては、現段階ではまだそこまで至ってはおりません。

竹市雅俊センター長コメント (2014/3/14)

(以下、一部抜粋)
誤りを指摘された論文著者は、論文の訂正を Nature 誌に投稿しているところではありますが、種々の誤りの中に、論文の信頼性を著しく損ねる誤りが発見されました。これにより、本論文を速やかに撤回し研究をやり直すことが最も重要であると私は判断し、論文撤回を著者に勧めました。ただし、論文の撤回は、全ての責任著者の合意を経た上で、撤回についての最終判断は Nature 誌に任されており ます。

研究論文(STAP細胞)の疑義に関する調査中間報告について (理化学研究所 2014/3/14)


(*) 理化学研究所は4月1日、研究論文の疑惑調査の最終報告を発表した際、「今般、2件の研究不正があったことの報告を受け、研究所が定める不服申し立ての機会を付与するなど必要な手続きを十分に行った上で、研究不正を行った者について厳正な処分を行うとともに、論文の取下げの勧告を含めた措置を講じていく」と表明した。これは、論文の取下げ勧告を行うかどうかは、不服申し立てなど必要な手続きを行った後になることを意味しているから、理研としてまだ論文の取下げ勧告を行っていないことの証左である。(2014/4/1 22:00追記)

研究論文(STAP細胞)の疑義に関する調査報告について (理化学研究所 2014/4/1)