仮設入居「2015年4月以降も延長、方針明記」は誤り

2013年10月18日注意報一覧メディア:, , ジャンル:, , テーマ:,

▼「子ども・被災者支援法」に基づく基本方針が閣議決定される前日、一部メディアが仮設住宅入居期限について「2015年3月末」から「2015年4月以降」への延長を明記すると報じたのは誤りだった。

【読売】 2013/10/10夕刊12面「仮設入居延長など政府基本方針に明記 被災者支援法」
【朝日】 2013/10/10朝刊1面「みなし仮設入居 延長へ 原発被災者 2015年4月以降も」

《注意報1》2013/10/17 08:40


《注意報1》 2013/10/17 08:40

福島第一原発事故の被災者を支援する「子ども・被災者支援法」に基づく基本方針に関し、朝日新聞と読売新聞が10日付で、応急仮設住宅(みなし仮設住宅)の入居期限を2015年4月以降にも延長できることを明記すると報じました。この基本方針は11日閣議決定されましたが、明記されたのは「2015年3月末まで」の延長で、4月以降については「適切に対応」と表記されていました。したがって、2015年4月以降も延長できると明記されたかのような一部報道は誤りといえます。

基本方針では、「住宅の確保」に関する具体的取組として、「全国において、民間賃貸住宅等を活用した応急仮設住宅の供与期間を平成27 年3月末まで延長。同年4月以降については、代替的な住宅の確保等の状況を踏まえて適切に対応」と記載。復興庁の担当者も当機構の取材に対し、「2015年4月以降も延長することが明記された事実はなく、『適切な対応』の具体的な内容は今後検討する」と説明しています。

朝日や読売は基本方針で延長される前の入居期限は「2015年3月末」だったとしているのも誤りで、正しくは「2014年3月末」でした。

応急仮設住宅の供与期間は、法律(*)で、原則として2年間で、自治体の判断で更に1年を超えない範囲で延長できる(再延長も可能)と規定。2012年4月、厚労省が全国自治体宛てに1年延長するよう通達し、全国一律に「2014年3月末まで」に延長されました。その後も、東京都など一部自治体の判断で「2015年3月末まで」に延長したところもありますが、今回閣議決定された基本方針により、全国一律に「2015年3月末まで」に延長されたことになります。なお、2015年4月以降については、従来どおり、自治体の判断で1年を超えない範囲で延長することは可能とのことです(復興庁に確認)。
(*) 特定非常災害の被害者の権利利益の保全等を図るための特別措置に関する法律

朝日新聞2013年10月10日付朝刊1面

朝日新聞2013年10月10日付朝刊1面

『みなし仮設入居 延長へ 原発被災者 2015年4月以降も』

 東京電力福島第一原発事故の被災者を支援する「子ども・被災者支援法」の基本方針案について、復興庁は、避難者の民間借り上げ(みなし仮設)住宅への入居期間を2015年4月以降も延長するなどの追加や修正を決めた。被災者らの要望を一部反映した。週内にも閣議決定される見込みだ。…(中略)…
 原発事故の被災者の大半は避難先で無償の民間借り上げ住宅やプレハブの仮設住宅に暮らすが、入居期間はいまのところ15年3月末まで。特に避難指示が出た区域以外から全国各地に避難した約5万9千人の「自主避難者」は大半が民間借り上げ住宅に暮らす一方、「いずれ打ち切りになるのか」という不安がある。このため国は、全避難者を対象に、代わりの住宅が確保できるまでは15年4月以降も入居期間を延長し続けることを基本方針案に明記する。 (以下、略)(朝日新聞2013年10月10日付朝刊1面)

 

『仮設入居延長など政府基本方針に明記 被災者支援法』

 復興庁は10日、東京電力福島第一原発事故の被災者救済を目的とした「子ども・被災者支援法」に基づく政府の基本方針に、復興住宅などが確保されるまで仮設住宅の入居期限を延長することなどを明記すると決めた。11日に閣議決定される。
 仮設住宅の入居期限は、被災県からの要望を受け、国が1年ごとに延長できる仕組みになっている。現在の期限は2015年3月末だが、同年4月以降も入居できることを明文化することで、避難生活の長期化を余儀なくされる福島県の被災者の不安を減らす。(以下、略)(読売新聞 2013年10月10日夕刊12面)

被災者生活支援等施策の推進に関する基本的な方針 (復興庁 2013/10/11) ※該当部は7頁目

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東日本大震災に係る応急仮設住宅の供与期間の延長について (厚生労働省2012/4/17)※この内容を改めて周知するために今年4月2日付で再度通達が出されている。