「著作権保護70年に延長」 甘利経財相「誤報」と指摘

2013年7月9日注意報一覧メディア:ジャンル:, , テーマ:

▼日経が1面トップで、日本がTPP交渉を前に著作権の保護期間を権利者の死後50年から70年に延長する方針を決め、日米事前協議で合意したと報じた。しかし、甘利経財相が「結論から言うと全部誤報」と指摘している。

【日経】 2013/7/9朝刊1面トップ「著作権、保護期間長く 音楽・本など50年を70年に TPP事前協議で日米合意 交渉主導狙う」、5面「日米、中国けん制 著作権、法制度の整備促す」

《注意報1》 2013/7/9 13:30

日本経済新聞は7月9日付朝刊1面トップで、「著作権、保護期間長く 音楽・本など50年を70年にTPP事前合意で日米合意」と見出しをつけ、日本が環太平洋経済連携協定(TPP)交渉を前に、著作権の保護期間を権利者の死後50年から70年に延長する方針を決めたと報じました。記事は、4月に開いた日米事前協議で、日本が著作権を含む知的財産分野の交渉方針を米国と統合する案を示したと指摘。政府の内部資料に知財分野を含む7項目の交渉方針案が記載され、著作権については「保護期間を少なくとも権利者の死後70年間とする」と明記したとしています。この報道に対し、甘利明経済財政担当大臣は9日午前の会見で、「結論からいうと全部誤報」と指摘しています。

甘利大臣は会見で、日米双方の関心事項を出し合っているものの、「具体的な協議をしたわけでも、結論を出したわけでもありません」と指摘し、「アメリカ側の関心事項が外へ出ているということはあろうかと思います」と述べています。

日経新聞は経済面の関連記事で、日本がTPP交渉で米国と知的財産分野の交渉で歩調を合わせるのは「TPP交渉に関心を示す中国をけん制する狙いがある」「中国に先進国型の知財ルールの導入を迫り、法制度の整備を促す考えだ」などと伝えていました。

著作権保護、70年に延長 日米TPP事前協議 (日本経済新聞電子版 2013/7/9 02:06)※全文は有料版。
日米、中国けん制 TPP事前協議で知財ルール導入迫る  (日本経済新聞電子版 2013/7/9 02:06)※全文は有料版。

日本経済新聞2013年7月9日付朝刊1面トップ

日本経済新聞2013年7月9日付朝刊1面トップ

甘利明経済財政担当大臣 記者会見(2013年7月9日午前)(内閣府)

Q.本日、日経新聞にですね、TPPに関して知財の日米事前協議での著作権の保護期間延長の話が出て、報道されておりますけれども、この事実関係をお願いします。
A.結論からいうと、全部誤報です。日米間では、お互い関心事項はもちろん出し合っているわけです。で、アメリカのファクトシートで、アメリカ側の関心事項も周知されているところでありますけれども、関心事項について今後協議をしていくということでありまして、関心事項を出し合った時点で、そこの具体的な協議をしたわけでも、結論を出したわけでもありません。
Q.確認なんですが、要はファクトシートにはこの話は出てはいるということでよろしいんでしょうか。
A.ファクトシートに何が載っているかということは、私どものほうから公示はしていないはずであります。アメリカ側の中で、アメリカ側の関心事項が外へ出ているということはあろうかと思います。

経財相、著作権保護延長「具体的協議せず結論も出してない」 (日本経済新聞電子版 日経QUICKニュース 2013/7/9 11:15)

(*) 記事本文中「甘利経済再生大臣」を、見出しの表記と一致させるため、「甘利経済財政担当大臣」に訂正しました。なお、甘利大臣はTPP担当大臣でもあります。(2013/7/10 10:00)